ハムスターの巣

2021年2月26日

中島みゆき「永遠の嘘をついてくれ」

Filed under: 未分類 — はむママ @ 12:52 午後

ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便はまだ まにあうだろうか
片っぱしから友達に借りまくれば
けして行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい

なのに永遠の嘘を聞きたくて
今日もまだこの街で酔っている
永遠の嘘を聞きたくて
今はまだ二人とも旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ

この国を見限ってやるのは俺のほうだと
追われながらほざいた友からの手紙には
上海の裏街で病んでいると
見知らぬ誰かの下手な代筆文字

なのに永遠の嘘をつきたくて
探しには来るなと結んでいる
永遠の嘘をつきたくて
今はまだ僕たちは旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
一度は夢を見せてくれた君じゃないか

傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
嘘をつけ永遠のさよならのかわりに
やりきれない事実のかわりに

たとえくり返し何故と尋ねても
振り払え風のようにあざやかに
人はみな望む答えだけを聞けるまで
尋ね続けてしまうものだから

君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
出会わなければよかった人などないと笑ってくれ
君よ永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

世代的には中島みゆきは私よりもちょっと上。学生運動が盛んだったそういう世代なんだろう。私から見ればほんともっと夢を見続けさせて欲しかったが、既に10代半ばにして学生運動の挫折と絶望を見せて貰ったからある意味恨みのようなものがある世代だが、「死ぬまで嘘を付き通してくれ、それが自分自身の命に生きるという事だろう」と言いたい気持ちは私にもある。

これは最近知った事なんだけど、吉田拓郎が中島みゆきに「遺言のような曲を作って欲しい」と依頼してできたのがこの曲だそうだ。単に学生運動だけじゃなくて、音楽活動についても、時代を作った者は「若い時の力や情熱が失せて肉体は朽ち果てようとしていても、永遠にその存在があるように振る舞え」との中島みゆきから吉田拓郎への叱咤激励なんだろう。

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